●コラム 「教育 Today」 
(師村 達、学習塾教師、「共育つうしん」39号、1998年4月掲載)
 
 卒業式、入学式のあり方をめぐって意見が対立していた埼玉県立所沢高校の生徒会会長と役員のインタビューをテレビで見た。高校生とは思えないほどしっかり考え、冷静で、元気で、実にさわやかだった。

 「学習指導要領に定められたとおりに」という原則を譲らない校長、入学式出席を入学の条件にするなどという県教委、どれだけ生徒たちはがっかりしたことだろう。おとなの一人として恥ずかしい。生徒、教職員、PTAの意見を聞いてもっと柔軟な対応ができたのではないか。現に入学式に出席しなかった4割の新入生も入学を認めたではないか。

 日の丸、君が代問題や職員会議と校長権限などの問題も重要ではあるが、今もっとも大事なことは、教職員と生徒たちが築いてきた学校の伝統を無視し、生徒や教職員、PTAの意見を聞かないで一方的に押しつけるやり方、つまり民主主義のあり方そのものが問われているということだ。学校の主人公は誰だ、学校とは何か、が問われているのだ。

 同じ問題が私たちの身近なところにもあることを忘れてはなるまい。
(東小PTA広報紙「よい子とPTA」より転載しました)

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