●子育てと親育ち
(今井 進、WEF会員、「共育つうしん」59号、2001年8月掲載)

 このあいだTVでこんなことをやっていた。幼稚園だか保育園だか憶えていないが、そこに通う子ども達の遊びがここ10年で様変わりしたという内容である。そのなかでも印象に残ったのが「おままごと」についてである。子ども達に「おままごとするんだけど、どの役が好きかなー?」と先生がアンケートをとりつつ、おままごとの様子を観察したところ次のような結果になった。

 好きな役1位がお母さん役、2位がペット役、3位が子ども役だそうだ。そして、ここ10年くらいでお父さん役を選ぶ子どもが極端に減ったのだという。調査先が東京都内であることを考えると幾分納得のいく内容である。

 「おままごと」は子どもから見た社会(家庭)の表現されたもの。子どもは小さいうちから驚くほどものを見る目があるのですね。僕もどこで子どもから見られているかわからないなあ。いろいろ気を付けないとねえ。それと、ペット役になりたいという気持ちも何となくわかるなあ。というのは、最近のペットはとても大事にされているでしょう? きれいな洋服?やおいしそうな食事。わがまま言っても「かわいい」と頭をなでられる。それだからペット役になりたいと願うのは当然かなとも思う。だからといって落ち着いていられる事態ではないのでしょうが……。

 まあ、子どもが育つのにはいろいろな要素があるので、これ一つだけをとって子どもの成長過程に問題あり!!と騒ぐことはなくなりました。だからといって、いくつもの要素についてあまりに周りから細かすぎることを言っては、まだ成長段階にあり、目に見える変化ばかりではなく、目に見えない変化もたくさん起きている子どもにとっては良くない面もあるのでしょう。まあ、仮に何か子どもの成長にとって不都合?な点があったとしてもこれから起こるチャンスや困難によって吉と出ることもあれば凶と出ることもある。家庭や社会は子どもの持っている長所を強化することもあれば、弱点を広げることもある。長所の強化か弱点の拡大は、どちらか一方に片寄りすぎることはあっても、どちらか一方しかないことはない。

 子どもに何かあるとそれは親のせい、子育てが悪いのだと原因探しばかりに注目が集まることもある。それでいて、子どもに何かあったとき親は何かしらのショックを受けるが、そのショックを見向きもされずに批判でもされたときゃあ大変だ。よっぽどパワーのある人でなければ地域社会から親子の「孤立化」が起きかねない。

 こういったことを考えると、これからの子どもに必要なことはそのままこれからの親にも必要なことである。子育ての過程と親育ちの過程は一緒に歩んでいるから。親育ち年齢マイナス8歳くらいの僕ではあるが、こんなことを考えてみた。そんな中、TVで、必ずお父さん役をやってもらうような順番決めを作ったらどうか?というような提案が挙がったが、「それはないっしょ!!」思わずTVに向かってツッコミを入れてしまいましたよ(笑)。

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