診断がつきましたら、ドライマウスに対する一般的な対処法を行っていきます。それは、日常的に生活上、気を付けてもらう事を指導していきます。また、ドライマウスに対する色々なグッツも揃えておりますので、それらも試してもらいます。次に、原因別に治療していきます。まず、問題となる原因疾患が、ショーグレン症候群で、この疾患の場合は専門医に紹介します。薬の副作用によるドライマウスは、可能であれば、担当医に薬の調整をしてもらいます。また、改善されない様でしたら、漢方薬なども、投与していきます。ストレスからくるものであれば、必要に応じて診療内科などの専門医を、紹介していきます。また、口呼吸が原因であれば、口呼吸に対する治療、指導をしていきます。その他の原因によるドライマウスは、一般的な対処法を行っていきます。
ドライマウス(口腔乾燥症)の治療
まずは、唾液の分泌量を量ります。その後、ドライマウス問診表に記入してもらい、診断用フローチャートにそって診断していきます。
ドライマウス(口腔乾燥症)の診断
薬の副作用 ある種の薬には、唾液の分泌を抑制する作用があります。この様な薬を常用していますと、ドライマウスを発症します。
老化 高齢者になると、唾液の分泌量が減ってくるそうです。
ストレス 緊張したり、常にストレスを感じていると自律神経の作用により、唾液の分泌量が減り、ドライマウスになります。
口呼吸 常に口で呼吸している人や、夜、いびきをかく人は唾液の分泌量は変わりませんが、口の中が渇くため、ドライマウスと同じ症状を呈します。
シェーグレン症候群 これは、ドライマウスの中でも特別な病気で、涙液分泌低下、唾液分泌低下等の乾燥症状を主徴とする、全身性の自己免疫疾患です。
糖尿病 糖尿病の人は、尿の排泄量が増えるため、全身性に脱水症状を呈することがあり、その結果、ドライマウスを発症することがあります。
腎疾患 腎臓の疾患をもっている人も尿蛋白などの、排泄吸収障害や透析などにより、ドライマウスを発症することがあります。
脳卒中後の顔面麻痺 脳卒中後に口の中に麻痺が生じると舌や、咀嚼筋などの働きが悪くなり、また唾液の分泌も減少するため、よく食べ物を食べられなくなります。
更年期障害 自律神経などの作用でドライマウスを発症する場合があります。
放射線治療 癌治療で放射線を照射した患者さんは、放射線により唾液線が破壊されるため唾液分泌抑制が生じ、ドライマウスとなります。
ドライマウス(口腔乾燥症)の原因
ドライマウスによって色々な症状が起こります。
異常乾燥感 口の中が常に乾いた感じがでます。水分摂取不足の喉の渇きとは違った口の中だけの渇きがでます。
虫歯 歯周病 ドライマウスによって虫歯が増えたり、歯周病が悪化したり入れ歯が合わなくなったりします。
口腔の不快感 口の中がネバネバしたりします。
口臭 ドライマウスによって、口臭が強くなります。
舌痛症 口の中が渇くことによって、舌がひりひり痛むことがあります。また、殺菌されないため、カンジタ症を起こしやすくなります。
粘膜疾患 口の中の粘膜もひりひり痛んだり、よく頬をかんだりしやすくなります。また、口内炎や、口角炎を起こしやすくします。
摂食嚥下障害 食べ物を食べたり、飲み込んだりしずらくなります。特に、高齢者などは、誤飲性肺炎などを起こすことがあります。
感染症 ドライマウスによって、口の中の殺菌、消毒力が落ち、口呼吸が重なると風邪などの感染症にかかりやすくなります。
ドライマウス(口腔乾燥症)の症状
口腔浄化作用 口の中の食べ物や細菌などを、水分によって、歯と共に食塊を形成してきれいに洗い流してくれます。
抗菌作用 ラクトフェリンやリゾチウムなどの抗菌物質によって、口の中を殺菌してくれます。
免疫作用 唾液中の免疫グロブリン(IgA IgG)が、細菌などの異物を除去してくれます。
緩衝作用 細菌などが、分泌した酸などによって酸性化した口の中を中和して中性に戻してくれます。
歯の再石灰化作用 唾液中には多くのカルシウムが含まれています。このカルシウムが歯の表面に付着して、再石灰化を起こし浅い虫歯を治してくれます。
歯の保護作用 ペリクルというタンパク質を歯の表面に形成し、歯を守ってくれます。
粘膜保護作用 唾液中の水分やムチンなどにより、潤滑皮膜を形成して口の粘膜を守ってくれます。
消化作用 アミラーゼ、リパーゼなどにより、食物を消化する作用があります。
成長因子 唾液には、上皮成長因子(EGF)、神経成長因子(NGF)があり、老化を防止する作用があると言われています。(アンチエイジング)
ドライマウスとは、そもそも唾液が減ることによって起こる病態ですから、唾液の役割を知らなくてはなりません。
唾液の働き
口腔乾燥症(ドライマウス)は、患者さんが自覚する場合と歯科医が色々な口の症状の要因がドライマウスに起因しているのをみつける場合とがあります。患者さんが自覚する場合は、口の中が乾くとかどうも口の中が粘つくなどです。歯科医が見つける場合は、最近虫歯が、急に増えたとか歯周病が急に進行したとか、入れ歯が落ちやすくなったとか、何度も何度も入れ歯を調整しても合わないなどです。こういった患者さんにドライマウスの指導、治療を進めていきます。
口腔乾燥症
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